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ネットショップ3つの基盤設計 商品を選べない

2020年6月6日| Webマーケティング, You Tube, ネットショップ設計

「ネットショップ「勝利の法則」 ランチェスター戦略」(マイナビ出版刊)

■「ネットショップ3つの基盤設計(2)商品を選べない→選べるように改善」

ネットショップの売上を上げるためには「基盤設計」が重要です。
この基盤設計は、売上が上がらない3つの理由を理解して、それを解消することによって
構築することが可能です。
売上が上がらない3つの理由とその解消法は、
(1)リソース(経営資源)が分散している→リソースの集中
(2)ユーザーが商品を選べない→選べるように改善
(3)ターゲット間違い・広げすぎ→ターゲットを修正・絞り込み
です。今回は、
(2)ユーザーが商品を選べない→選べるように改善
と「売上高構成比率」ついて説明いたします。
以前、香川県に出張に行ったときのこと、サービスエリアで休憩をとったとき、ふと売店を覗いてみると、
たくさんの物産品、お土産が並んでいました。香川県といったら「讃岐うどん」しか思い浮かばなかった
ので、感激してしまい、どんな商品があるのか、近くに行ってみました。
すると、なんと数百商品並んでいたのですが、全部うどんだったのです。さすが「うどん県」、
まさにこれこそ商品の一点集中だと思い、話のネタになにか買っていこうと思い、
10分ぐらい商品を物色していました。しかし結果的になにも買わずに帰ってしまいました。
理由は簡単で、どの讃岐うどんを買ったらいいか分からなかったからです。選べなかったのです。
だって、パッケージは違えど、中身はすべて「長くて細くて、白い」小麦粉を練ったモノです。
讃岐うどん初心者にとっては、どれを選んで良いかわからなかったのです。ふと周りを見渡してみると、
数人のお客様がいらっしゃいましたが、誰一人購入する人はおらず、気がつけば誰も買わずに
帰っていきました。
ではこの売店、どうすれば売れるようになるでしょうか?
たとえば、売れ筋ランキングのPOPを設置する、売れ筋ナンバーワン、ナンバーツー、ナンバースリーと
掲載すれば、ユーザーはその中から選べると思います。もしくは、特定の商品だけを設置したワゴンに
山積みします。そうするとユーザーは「あ、このお店ではこの山積みされた商品をプッシュしているんだな」
とその商品に集中すると思います。
実際に同じ方法である地域のお土産ショップの改善提案をしたところ、その商品の売上が10倍になった
事例もあります。
ネットショップの売上UPのアドバイスをするときに、そのショップの売れ筋商品ベスト5それぞれの
売上高構成比率を算出してもらうことがあります。
1位商品9.2%、2位8.8%、3位8.1%、4位7.6%、5位7.2%のようにベスト5の商品が
どれも同じように満遍なく売れているケースが散見されます。
店舗さん側は、この結果をみて「うちのショップはどの商品も満遍なく売れていて
バランスの良いショップだ」と判断します。しかし実はこの数字は
「ユーザーがどの商品を買ったら良いかわからない状態」であるケースが多いのです。
つまり「選べない」状態である、ということを表しているデータとも言えると思います。
売れているネットショップは必ず、と言って良いほど1位と2位の売上高構成比率に
最低でも10ポイント以上の差が付いています。たとえば1位商品25.2%、2位商品9.8%と
いった具合です。
たとえば、EC実践会で当初月商200万円だった店舗さんが3ヶ月間で月商1000万円を越え、
6ヶ月間で月商1450万円、当初の7.5倍になった事例があります。
この店舗さんは、当初どの商品も満遍なく売れていた状態だったのですが、EC実践会に参加して
商品の一点集中、集客商品、本命商品の概念を学ばれ、特定の商品にリソースを集中させたところ
月商1450万円達成したときに、特定の1商品だけで全体の売上の35%を占めていました。
実は売上高構成比率35%~40%が一番総売上が高くなる比率なのです。
逆にこれ以上売上高構成比率が高まってしまうと、その商品が売れなくなる、
仕入れられなくなる等の理由によって店舗の売上が激減してしまうリスクが発生してしまうのです。
実際に売上高構成比率70%まで上がり、その後その商品のコピーが激安で出回ってしまい、
売上が40%低下してしまったショップさんもいらっしゃいました。
そのショップさんは、その事象を教訓に新商品開発を行い、
現在では当時の売上の数倍の月商をたたき出しています。

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