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ネットショップ担当者が陥りがちな罠(1)商品はたくさん陳列したほうがよいか
2020年7月25日| EC担当者が陥りがちな罠, Webマーケティング, You Tube■EC担当者が陥りがちな罠(1)商品はたくさん陳列した方がよい?
以前の動画でも「商品を選べない→選べるようにする」というところで「集客商品」を
1商品選定することで月商200万円→1450万円になった事例を解説しました。
売上高構成比率とキー・プロダクトの回でも、まんべんなく同じような商品が売れているよりも、
特定の商品が全体売上の25%以上売れている時の方が月商は格段に高くなる、という説明を
させていただきました。キー・プロダクトが全体の売上の35~40%のシェア率が一番月商が大きくなる、
ということも説明しました。
しかしそれでもこんな反論をされるEC担当者さんもいらっしゃいます。
「それでは、イオンモールやコストコはどうなんですか?たくさん商品店内に陳列されていますよね?
それでも売れてますよね?儲かっていますよね?
やはり商品はたくさん陳列した方がよいのではないでしょうか?」
この質問には
1)集客の観点
2)ビジネスモデルの観点
の二つから説明させていただきます。
1)集客の観点からは、イオンモールは、主にチラシ等での告知を店舗周りから、車で来店できる商圏に
行い、知名度とブランド力で集客しています。仕事で伺っている岡山では駅前の好立地となっています。
コストコは、大量買いが多いことが想定されるため、車のアクセスの良い物件を選んで出店している
ようです。会員にならないと入店できないため利用者は全員会費を払って会員になっています。
そこへのメールマガジン等が集客の柱となっています。
いずれにしても、アクセスのよい立地、チラシ、会員へのメルマガでの告知を行い、コストコでは、
集客商品としては「フードコートにおけるホットドッグは、おかわり自由なドリンク付きで180円」が
その役割の一つとなっていると思います。
イオンはチラシの販促商品が、コストコはフードコートが集客商品になっているのです。
もちろん両店とも、大量仕入によるコストリーダーシップ戦略を実施、価格優位性があることは
言うまでもありません。
2)ビジネスモデルの観点からは、イオンモールは、自社販売の商品については、低価格なので
PB商品を除いては、利益は少ないか、ほとんど出ていないと予測されます。
しかしその安さで集客を行い、イオンモールへの集客の対価として出店企業からテナント料を
得ることで収益を得ています。もうひとつのキャッシュポイントは、金融系による利益です。
イオングループのキャッシュレス決済比率は70%となっていて、内訳はクレジットカード40%、
WAON30%となっているようです。
コストコも商品代金には利益は10%前後しか乗せておらずその安さが集客の源泉になっています。
ではどこで利益を得ているのかというと年会費3,850円のビジネスメンバー、
年会費4,400円のゴールドスター会員の会費で利益を得ているのです。
ちなみにコストコのSKUは4000と言われていて、コンビニの3500と近い数字となっています。
あの広い店舗で、です!
おそらく在庫効率の高さも利益、そしてキャッシュフローに大きく貢献していると思います。
つまりこの2社は「薄利多売」ビジネスモデルでは無く、薄利多売は集客手段になっている、
ということです。
我々が、自社ECサイトやインターネットモールで薄利で販売するのは、たとえていうならば
コストコが年会費無料で同じ価格で販売しているのと同じことをやってしまっていることになります。
ビジネスモデルとキャッシュポイントを理解すると、大手の物まねがいかに危険なことか、
が分かってくると思います。
しかも、自社ECサイトの場合、駅地下立地や車でのアクセスのよい立地というのは存在しなくて、
たとえていうならば山奥の1軒屋、無人島に出店しているようなものです。
ですから専門性を高めて、ターゲットキーワードで検索順位で上位を狙わない限り、
ユーザーは誰も来てくれないのです。
いわゆるロングテールは集客力の低い店舗にとっては、少ないアクセスを稼ぐだけで終わってしまう
可能性が高いのです。
商品の一点集中というのは、取り扱い商品数を多くすることがいけない、と言っている訳ではなく
「集客商品」「本命商品」を1商品ずつトップページのファーストビューに掲載しましょう、
集客するターゲットキーワードをしっかり選定してSEOで上げていきましょう。
ということを申し上げているのです。
必然的にトップページのファーストビューには商品陳列数は少なくなるのです。