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ランチェスター戦略のネットショップ活用(6)陽動戦
2020年12月20日| Webマーケティング, You Tube, ランチェスター経営戦略■ランチェスター戦略のネットショップ活用(6)陽動戦
ランチェスターWeb戦略としての「陽動戦」は、
自社のネットショップの成果や成果要因を競合他社に悟られないようにする、という施策です。
これは私の実体験なのですが、2003年5月に楽天市場で初めて「チーズバー」という
スティックタイプのチーズケーキを発売しました。
そのときは一晩で8,000本、年間24万本のヒットとなりましたが、ビックリしたのはその翌月です。
様々な店舗さんから同様のスティックタイプのチーズケーキが発売されたのです。
中にはスイーツ系とは全く違うジャンルの店舗さんからの発売もありました。
いわゆる「パクリ」です。容認する訳ではありませんが、このときはむしろ当店は売上を
伸ばすことができました。もしかしたら様々な店舗さんに「パクられた」ために、
「スティックタイプのチーズケーキ」カテゴリが確立したのかもしれない、と考えていました。
今では、スティックタイプのチーズケーキは、当たり前のように様々なお店に並んでいます。
そういう意味では差別化要素としては「形状」だけだったので参入障壁が低かったのかもしれません。
(実際にはクリームチーズの含有率が高く、味では大きなアドバンテージがあったと自負しています。
だからこそ売上を伸ばすことができたのだと考えています。
もちろんメーカーさんの努力の結晶のレシピです)
楽天市場の場合
1)楽天サーチの検索順位シグナルの一つは売上金額と売上個数(検証結果より予測)
2)ユーザーレビューの数や質がユーザーの評価を決める可能性が高い
(レビュー数は最近の楽天サーチのアルゴリズムでは重要度は低下しているようです)
3)楽天サーチからの流入は全体の70%
4)楽天サーチ経由の売上の7割以上は楽天サーチ1ページ目の商品
5)楽天サーチ→商品ページ→楽天サーチといった楽天サーチ起点のユーザー導線
6)ランキングは重要なユーザー導線だが同時に売れている商品が露出する
といった設計上の特徴があります。
これらのことから、
・楽天出店者は、ユーザーと同時に競合他社の動向をより注視する必要がある
・楽天出店者が重視するのは競合他社よりも多い売上金額、売上数にならざるを得ない
カンファレンスでのネームプレートの月商別色分けである程度の売上規模を予測できる
・楽天サーチは商品ページがインデックスされるのでユーザーによる型番商品の価格比較が容易
これは競合他社も同様なので売上金額、売上数は楽天サーチの検索順位シグナルの一つ
なので、売上に直結する指標であり売上を上げるために価格競争が激化しやすい
・結果的に粗利率が低下するため、粗利額を増やしていく方向性にならざるを得ず経営戦略の
中心は粗利額を増やす「売上規模」となりやすい。
・ユーザーレビューは星の低いレビューが付かないように等、星の数を重視する傾向に
となってしまいます。
楽天サーチや楽天ランキングでは、販売価格や、売れ方が見つかってしまいます。
それでは私のように「パクリ」の餌食になるだけです。
ここでは「Google」や「Yahoo!JAPAN」といった検索エンジンからの集客を提案したいと思います。
メインは自社ECサイトでのネットショップ運営がもっとも「陽動戦」に最適な方法だと思います。
もちろん楽天市場の出店ショップさんも「陽動戦」が可能です。実際にそれを実現しているショップさんも
出現していて、同じジャンルのショップさんの3倍の売上を実現しています。