現在は勤務中であるが、将来はコンサルタントになってみたいと考えている人、会社を後継者に任せた後、経験を生かしてコンサルタントにと考えている社長。
開業後にどうなるかは、y=a×xの2乗+bで決まる。
エッ。これはなんだ、と思われるでしょうが経営コンサルタントになって成功するかどうかは、y=a×xの2乗+bで決まるんです。この公式に従って事前に準備を進めておけば、成功率がグンと高まります。私自身、この公式で計画を立てたので、開業後はすぐに経営が軌道に乗りました。ではこの公式の応用方法について説明しましょう。
まずはじめはyです。
これは開業したあとどれくらいの売上があるか、売上の可能性を示すものです。しかし売上は結果で、その根拠になるのは次の3つになります。
1番目はaで、これは商品力になります。
顧問契約を中心にするか従業員教育を中心にするか、あるいは講演を中心にするかを問わず、多数の競争相手がいる状態で新規に開業したあと経営を軌道に乗せるには、差別化力がある「切り札商品」を作っておくことが欠かせません。会社に勤めている人は現在担当している仕事で、同じ仕事をしている人が300人いる中で1位になれ、しかも5年続けて1位になっていたら、これは切り札商品になる率がとても高くなります。社長の場合、従業員1人当たりの純利益が業界平均の3倍以上を5年間続けたら、その実践体験を弱者の商品戦略で整理し直すと、切り札商品になる率が高くなります。独立・開業直後の経営力では商品が25%を占めます。
2番目はxの2乗で、これは営業力になります。
開業したあと必要な売上を確保するには、当然高い営業力が必要になり、そのためには前もって営業の体験を積んでおくことが欠かせません。そして開業直後の経営力では営業が50%を占めます。
3番目はプラスbで、これは開業前に見込客を300人くらい作っておくことになります。
どんなに営業力が高い人でも、全く人間関係がない人を対象に営業をしていたのでは、お客作りに多くの時間がかかります。これに対して開業する前に、可能性が高いホットな見込客を300人作っておけば経営がすぐに軌道に乗ります。だからプラスbなのです。そして経営全体では、これが25%になります。営業の50%とプラスbの25%を合わせると営業推進力が75%にもなりますから、開業する前にこの2つを準備することは絶対に欠かせません。以上の3つが、開業したあとの売上がどうなるかを決める、最も大事な根拠になるのです。
営業力が弱く、プラスbも弱ければ開業しても失敗する
仮に商品力が中位しかしなかったとしても、営業力が高い上にプラスbの見込客も300人以上持っていれば、75%を占める営業推進力が高くなるので、開業後は経営がすぐ軌道に乗るでしょう。反対に経営のある分野に特別詳しかったとしても、営業力が弱い上にプラスbの見込み客が50人もなければ、75%を占める営業推進力が特別弱くなるので、経営が軌道に乗るまで7年も8年もかかるはずです。これでは資金が持たないでしょう。これ以外に忘れてはならないものが2つあり、それは年齢と性格です。これらについて、3時間33分をかけて説明しているのがこの教材です。将来経営コンサルタントを目ざしたいと考えている人は、先行投資と損害保険と考えてこのCDで研究して下さい、損はさせません。
第1章 競争力がある切り札商品の作り方
- 経営コンサルタントの業務内容
- 弱者の商品戦略ルールを応用する
- 何を売りの中心するか目標をはっきり決める
- 切り札商品の作り方
- 経営で実際に効果を出すにはシステム作りが不可欠
- MBAと中小企業診断士の資格は必要か
- 中心とする分野の中に特別詳しい何かを作る
第2章 営業力の高め方
- 新規開拓の作業手順とウエイト付
- 顧問契約をするときの営業方法
- 講演の講師を目ざすときの営業方法
第3章 開業する前に見込客を作っておく
- 見込客は300人~400人作っておく
- 営業の仕事をしている人は見込客が作りやすい
- 人事や経理係はプラスbが作りにくい
第4章 根本原因の発見能力とコンサルタントの性格
- 生産性の善し悪しを決める条件を知る
- 効果性の内容をマスターする
- 能率性の内容をマスターする
- 効果的でないものを能率でカバーするのはムダが多い
- 戦略を知らないと効果性がひどく悪くなる
- 表面上の原因と本当の原因は全く違う場合が多い
- 60人以下の会社には組織力が弱い会社が多い
- 経営コンサルタントの年齢と性格