強者の営業戦略と弱者の営業戦略を正しく使い分け、1位の得意先と1位の地域を作り業績を良くする方法。
商品や有料のサービスを販売する仕事には、社長の営業術になる営業戦略と、従業員の仕事術になる販売戦術の2つがあり、このウエイトは2対1で、営業戦略が67%に、販売戦術は33%になります。業績を良くするには、社長が営業戦略を研究し、同業の社長よりもこのレベルを高めなければなりません。
ところが、「戦略とは見えざるもの」と呼ばれるとおり、社長の営業術になる営業戦略は見えません。その結果多くの社長は、67%のウエイトを持つ営業戦略の研究は放置し、繰り返し作業の販売戦術だけが営業の大事な仕事と思い込み、これを高めて売上を上げようとします。しかし戦術は戦略に従うという原則があるように、営業戦略が間違っていたら業績は良くなりません。
これには改めて、営業戦略の構成要因をはっきりさせなければなりません。その1つ目はこれは地域戦略になりますが、自社の経営力を考えた上で、将来1位を目ざす重点地域と、最大範囲をはっきり決めます。
2つ目は、力を入れる重点業界や重点客層もはっきり決めます。
3つ目は、製造業の場合は商品を最終利用者迄流す、流通チャネルを決めます。
4つ目は、新しいお客を作り出す全社的な方法を考えます。
こうしたあと、ランチェスター法則の研究から出てきた「弱者の戦略ルール」を考えた上で、今説明した4つの項目を点検します。点検したとき、戦略原則に反しているものが見つかったらすぐ修正します。この作業がすんだあと、次は従業員の仕事術のなる販売戦術力の高め方を研究します。このときはランチェスター法則の応用研究から出てきた、販売力=訪問面会件数の2乗×質の、戦術公式が役立ちます。これを微分して2つのウエイトを出すと、訪問面会件数が67%で、質は33%になります。従業員の販売術力を高めるには、まず訪問面会件数の高め方を考えます。このときは、何と何が妨げになっているか、これを考えると思わぬ良い結果が出ます。次は、質の高め方を考えます。質を高めるにはまず質を構成している「中心的な要因」をはっきりさせなければなりません。これは15~25項目出てきます。これがすんだら、1つ1つの質の高め方を考えたあとこれを手引書としてまとめます。自社専用のマニュアルです。これが完成したら、これを使って社長がインストラクターになり、担当者を教育します。こうすると67%を占める社長の営業戦略力と、33%を占める従業員の販売戦術力の2つが高まるので、営業力が高まって業績が良くなります。この教材は従業員100人以下を対象に、これらについて説明しています。
1位の得意先と1位の地域を作り、1人当たりの利益を2倍にする
第1章 営業の基本原則
- 中小企業の利益実態
- 経営の全体像を確認
- 経営システムと構成要因
- 利益性の原則を確認
- 実行の手順をはっきりさせる
- 経営の目的
- 目標
- 戦術
- 戦略
- ランチェスターの法則
- 2種類の戦略
第2章 強者の営業戦略と弱者の営業戦略
- A.強者の営業戦略
- B.弱者の営業戦略
- 1位作りに焦点を当てた営業システムを作る
- 強い会社は攻撃しない
- 強い会社と違ったやり方の差別化をする
- 目標は小規模1位主義で
- 勝ちやすい目標の発見は細分化で
- 弱者の製造会社は規模が小さな営業ルールを重視
- 部品製造業は規模が小さな業界に力を入れる
- 完成品製造会社の流通戦略
- 後発会社は最終利用者へ直接販売
- 弱者は納期を早くする
- まとめ1.竹田ビジネスモデルとマーケティング
- まとめ2.業績不振7つの原因
第3章 市場占有率の高め方
- 利益性の原則と占有率
- デットラインの法則
- 占有率を高めるとなぜ経常利益が多くなるのか
- 占有率の高め方
- 上位集中型の場合
- 小口分散型の場合
- 中間型の場合
- 効果的な訪問回数の割付
- 訪問時の滞在時間も3つに区分
- 損益分岐点の原理を応用した利益増加計画
第4章 販売担当者の実力の高め方
- 営業形態の違いを知る
- 販売担当者の実力を決める公式
- 訪問面会件数の増やし方
- 質の高め方
- 販売担当者の教育の進め方
第5章 新しいお客の作り方
- 飛込みによる新規開拓
- インターネットの利用
- 店舗の集客率
- ダイレクトメール
- 講演会の講師になる
- お客の紹介による新規開拓
- 全体のまとめ
- 以上DVD‐R5巻。5時間19分
社長以外に役職者の研修にも使える、実践的な戦略教材。