弱者の資金戦略と弱者の経費戦略をマスターすれば、営業力が強くなって業績が良くなり安全度も高くなる。
中小企業の社長にとって最も敬遠されている戦略テーマ、それは資金戦略と経費戦略でしょう。あなたはどうでしょうか。簿記や会計が得意でない人の立場の立つと、数字が多く出てくるばかりか何々分析がいくつも出てくるので、避けたくなるのは当然です。でも安心してください。ランチェスター法則を使い、営業マンの感覚で資金配分と経費配分について考えていくと、グンと分かりやすくなっているばかりか、実践的になります。
1.資金配分の戦略とは。
製造業、卸売業、建設業、建売業など、資金の力で粗利益の3割~4割を作る業種では、限りある資金を、何と何に対して、いくらずつ配分すると、経営力が最も強くなって業績が良くなるかこの見極めが必要になり、これが資金配分の戦略になります。このやり方には、一定の条件を満たした会社だけが実行できる強者の資金配分戦略と、この条件を満たしてない会社が実行すべき弱者の資金配分戦略の2種類があり、その内容は全く異なっています。本来弱者の資金配分戦略で経営をすべき社長が、間違って強者の資金配分で経営をすると、根本的に間違った資金の配分をすることになるので、資金繰りが狂ってひどい結果になってしまいます。ところが会計の本や講演で説明されている内容は、ほとんどが強者の資金配分戦略になっているので、経営に失敗する社長が多くなっています。これを解決したのがこのDVDです。
2.経費配分の戦略とは。
税理士法人や経営コンサルタント業、設計事務所、デザイン業など、人が身につけている知識や技能によって、粗利益の9割以上を作り出している業種を初めとして、製造業や卸売業でも人の力によって、粗利益の6割~7割を作り出している業種では、次の作業が大事になります。それは限りある経費を、粗利益を作り出すのに直接関係する販売活動の経費と、経理などの間接部門の経費、それに家賃、電話代、電気代、支払利息など、2つ分けにくい経費の3つに対して「どのような比率」で配分すると、営業力が最も強くなって業績が良くなるかこの見極めが必要になり、これが経費配分の戦略になります。会計学は、これに対して何も答えを出していません。
3.これに解決の手掛かりを与えたのが、プロペラの構造になります。
推進力を作り出すプロペラの構造に従って経費を配分すると、会計が得意でない社長でも効果性が高い経費配分ができて、業績が良くなります。
第1章 経営を構成する要因と実行の手順
- 現状分析
- 経営システムを作る
- 利益性の原則を再検討
- 1位作りを実現する実行手順
- ランチェスター法則
- 強者の経営戦略と弱者の経営戦略
- 実行手順のウエイト付
- 経営全体のウエイト付
第2章 強者の資金戦略
- マルクスの価値公式
- 資金における強者と弱者の区分
- 資金における強者の条件
- 強者の資金戦略
第3章 弱者の資金戦略 その1 原則編
- 資金と経費配分の目的は1位作りに
- 自己資本を多くする
- 強い会社とは張り合わない
- 資金配分は業界の常識と差別化する
- 強いものはより強くする
- 軽装備に徹し動きの速さを保つ
- 会計作業は簡単にし人数を少なくする
- 見栄をはらない、外見を気にしない、他
第4章 弱者の資金戦略 その2 実践編
- A.資金調達の戦略
- B.資金配分の戦略
- C.資金分析
- B・S全体の構成内容のチェックが必要
- 経営分析の5大用途
- 資金分析の危険値を理解
- 図で見る資金分析
- 4章のまとめ
第5章 弱者の経費戦略
- 経費配分の3大対象
- プロペラの構造を応用
- 人員の配分を損益計算でチェック
- 販売経費の有効活用と営業簿記
- A.製造業は製品の原価計算をする
- B.販売効率の改善には営業簿記が必要
- C.経理作業が増加
- 会計作業のコストダウン対策
- 利益は経営の有効性を示す証拠
- 損益分岐点原理応用の利益増加対策
- 教育用に経営データを活用
- 全体のまとめ