陶山訥庵の究極の地域戦略と新着想の営業簿記を実行すると、従業員1人当たりの経常利益が業界平均の2倍~3倍多くなる。
1.訪問型営業では粗利益の65%が営業経費になっている
製造業や卸売業などの訪問型営業では、100万円の粗利益を作っても、広い意味での営業経費が65万円出ていきます。このあと内勤者の経費、家賃、電気代、利息を払うと、黒字の会社でも経常利益になるのは7万円~10万円しかありません。これでは自己資金比率が思うように高まりません。 経常利益を多くするには、まず粗利益の65%を占める「広い意味での営業経費」の有効な使い方を考え、粗利益そのものを多くすることから取り組むべきです。
2.本当の仕事のお客活動時間は25%位しかない
販売の効率を高めるには、改めては販売担当者の作業内容をチェックしておく必要があります。それは移動時間が45%で、社内業務時間は30%、お客との面談やコミュニケーションの時間は、25%になる会社が多くなっています。この中で移動時間は経費をバラまくばかりで、1円の粗利益も作りません。粗利益は「お客から」しか出ないのですから、業績を良くするには「お客活動時間」をもっと多くしなければなりません。
3.営業簿記を実行して重点地域を決める
お客活動時間を多くするには「生産性マイナス」の移動時間を、同業者よりも10%は少なくすべきです。これが実現できれば、従業員1人当たりの経常利益が「2倍」になります。そのためには特定の地域にお客を多く作り、市場占有率で1位になるべきで、その作業手順は次のようになります。まず1番目は1位の地域を作るには、どことどこで1位になるか「重点地域」をはっきり決める必要があります。2番目は、営業簿記を実行して、地域ごとに損益計算をします。3番目は、販売担当者の移動時間を調査します。4番目は、地域ごとの損益データと移動時間のデータを検討し、黒字になる見込みがない地域からは、思い切って撤退します。5番目は、こうして浮いた販売力を重点地域に配分します。こうすると販売効率が良くなるばかりかやがて1位の地域ができるので、それにつれて、従業員1人当たりの経常利益が多くなります。 これらを実行するときにとても役立つのが、1700年に長崎県の対馬で8万頭もの猪を全滅させた陶山訥庵の戦略と、新開発の営業簿記、それに弱者の戦略ルールの3つになります。この3つを実行すると、損益内容が大きく改善されます。このDVDは、1回当たりの取引高が小口になる業種や、配送コストが割高につく業種には特に役立ちます。
第1章 経営を構成する要因と利益性の原則
- 経営を構成する中心的要因とウエイト付
- 中小企業の利益実態
- A.従業員1人当たりの純利益
- B.人件費に対する純利益率
- 利益計算の公式と市場占有率
第2章 実行の手順とランチェスター法則
- 目的・目標
- 戦術
- 戦略
- ランチェスターの法則
- シミュレーション
- 2種類の地域戦略
第3章 強者の地域戦略と弱者の地域戦略
- A.強者の地域戦略
- 強者は1位の地域を多くする
- 強者は人口が多い大都市を重視する
- 営業地域を広くし盲点地域を作らないようにする
- 弱者の差別化にはすぐ対応する
- B.弱者の地域戦略
- 1位の地域作りに強い願望を持つ
- 強い会社と違った地域の決め方をする
- 小規模1位主義・部分1位主義
- 1位作りは地域を細分化して決める
- 本社に近い地域を重視
- 地域の最大範囲を狭くする
- 目標には必勝の戦術力を投入
- 1位を目指す目標の数は少なくする
- 社長は忍耐力を強くする
第4章 1位の地域作りと陶山訥庵の戦略
- 上位企業集中型業種の地域対策
- 卸会社の地域拡大対策
- 小口分散型業種の対応策
- 担当者の実質販売経費を知る
第5章 1位作りの地域戦略
- 最大範囲をはっきり決める
- 1位を目ざす重点地域を決める
- 重点地域内をローラー調査
- 新規開拓の目標会社を決める
- 竹田陽一の体験談
- 陶山戦略で成功した住宅リフォーム会社
- 小売業・飲食業の地域戦略
第6章 営業簿記を実行
- 製造業は製品を原価計算
- 訪問型営業も原価計算が必要
- この解決に役立つのが営業簿記
- 各地域の売上増加に取り組む
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