九州大学の三隅教授が実態調査で独自に考え出した、PMリーダーシップ理論にランチェスター戦略が加わると、社長のリーダーシップ能力が大いに高まり業績が良くなる。
社長のリーダーシップ力が高まると、従業員は仕事にヤル気が出るばかりか自発性も高まるので、会社全体の実行力が強まります。中でも社長の従業員に対する人間関係能力が高まると、従業員のお客に対する気配り力が高まるので、お客の評判が良い会社になれます。この教材は九州大学の三隅教授が、数千人の実態調査をして独自に考え出した国産のPMリーダーシップ理論に、国産のランチェスター経営戦略を加えて構成しているので、とても実践的になっています。
1.社長が効果的にリーダーシップ力を高めて業績を良くするには
社長が効果的にリーダーシップ力を高めて業績を良くするには、まず初めに、着眼大局の原則に従い、リーダーシップを構成している中心的な要因を、はっきりさせなければなりません。
これをしなければ、中心がボケて役立たないものになります。次は中心的な要因のウエイト付をし、重みの違いを押さえます。このあと中心的な要因のレベルの高め方を考え、これをマスターします。こうしたあとで実効に移ると、従業員に対してレベルが高い対応ができるので、従業員の仕事に対する意欲が高まり、業績向上に役立ちます。
2.人間関係能力と、経営戦略を中心とした仕事遂行能力
社長のリーダーシップを構成している中心的な要因を大きく分けると、社長が従業員と人間関係を良くする人間関係能力と、経営戦略を中心とした仕事遂行能力の2つになります。
2つのウエイト付をすると、社長が従業員と人間関係を良くする能力が66%になり、仕事遂行能力は33%になります。このウエイトは意外でしょう。
3.社長が従業員と人間関係を良くするには
社長が従業員と人間関係を良くするには、これらがどのような項目で構成されているか、具体的な項目をはっきりさせなければなりません。
三隅教授は多くの実態調査をし、これを10項目にまとめています。次に仕事遂行能力は、ランチェスター法則を応用して竹田がまとめました。社長が会社のリーダーとして責任を持って担当すべき役目が分かると、何をすべきか、目標がはっきりするので実行がしやすくなります。
4.無意識のうちに実行できるようになる「習慣化の訓練」
このあとは、リーダーシップを構成している大事な要因が、無意識のうちに実行できるようになる「習慣化の訓練」が必要になります。
これに役立つのが、およそ280年前にベンジャミン・フランクリンが考え出した、習慣化の方法になります。テキストをもとにあなたにとって必要なものを「10~13項目」選び出したあと、フランクリンの習慣化の方法を応用すると、重要なものが無意識のうちに実行できるようになります。経営戦略を研究したり経営計画を立てたあと、実行段階で最後に必要になるのが、リーダーシップになります。人手不足の時代、現在の人員で今以上に業績を良くするのに、この教材が役立ちます。
第1章 リーダーシップの基本原則
- 東京のある大学の実態調査
- 業績の何%が社長の経営実力で決まるか
- リーダーシップの全体像を押さえる
- リーダーシップの中心的な要因を明らかにする
- 九州大学三隅教授の実態調査
- P・Mリーダーシップ理論が完成
- 自己評価と部下評価とのズレを調査
- 社長のリーダーシップの構成要因とウエイト付
第2章 仕事遂行能力の高め方
- 現状を分析し実態を知る
- 実行の正しい手順を理解
- 積極的な心構えを持つ
- 時間戦略を実行
- 重要な目標はやり遂げる忍耐力を持つ
- 経営を構成する中心的な要因を理解
- 利益性の原則を理解
- 経営の目的は強いもの作りや1位作りに定める
- 経営を構成する要因に目標を決める
- 戦術の意味を理解
- 戦略をマスター
- 強者の戦略と弱者の戦略を理解
- 社長は経営のフルラインを学習
- 従業員教育に力を入れる
- リーダーのタイプ
- 参考 経営規模で変わる社長の役目を理解
第3章 人間関係能力の高め方
- 朝の挨拶は社長が先にする
- 従業員の人生と家庭に関心を示す
- 従業員の能力開発に関心を示す
- 従業員を公平に処遇する
- 従業員が良い仕事をしたらほめる
- 仕事の改善をするときは事前に相談
- 公私混同をしない
- 社長は自分を例外扱いにしない
- 従業員にげたぞうりの注意をしない
- ポアソン分布に負けない
第4章 大事な要因の実行法
- フランクリンの自己習得法
- フランク・ベドガーは生命保険の営業に応用
- リーダーシップの実行法
- 全体のまとめ